シニアが大活躍!シニア採用に積極的な企業
企業がシニアの力に注目し始めています
日本はいま国民の4人に1人が60歳以上という高齢化社会に突入し、年金の受給開始年齢の引き上げなど、支える側と支えられる側、双方にとって厳しい時代を迎えています。
若年層が減少し労働力不足が深刻化する一方で、シニアの持つ経験と人間力に注目する企業は年々増加傾向にあります。そして、生活不安から健康な限りは就労を希望しているシニアは全体の実に7割。企業の発展も経済成長も、カギを握るのは中高年の活用法であると言えるでしょう。
以前は定年後の再就職と言えば、清掃業や工場のライン作業、というイメージがありましたが、就ける職種が限られていたのはいまや過去の話です。飲食業界や接客・販売業では、シニアスタッフの持つ温かみが重宝され、多くの企業が門戸を開いています。
今回は高齢者が活躍できる仕事、シニアが活躍中の企業について取り上げていきます。
シニアが活躍する企業事例
マクドナルド
最大手ハンバーガーチェーン・マクドナルドでは、「シニアクルー」と銘打って中高年のアルバイトを積極的に採用しており、その活躍がSNSで話題にのぼることもしばしば。中高年の活用がそのまま企業のイメージアップにもつながるのです。
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ローソン
コンビニ業界でいち早くシニア雇用の取り組みを始めたローソン。シニア向けの丁寧なマニュアル作成・研修に力を入れ、人材の確保に取り組んでいる最中です。
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株式会社高齢社
ユニークな事例を挙げるなら、千代田区にオフィスを構える人材派遣・登録会社、その名も「株式会社 高齢社」のインパクトは群を抜いています。働き方改革の機運にかなうワークスタイルを提示する先進的なビジョンを持ち、2000年の設立以来業績を順調に伸ばしており、まさにシニアのための活躍の場と呼ぶにふさわしい企業です。
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株式会社加藤製作所
地方の目ざましい例を語るにあたって、岐阜県の株式会社 加藤製作所の試みは外せません。工場稼働率を上げるため土日祝日の人員確保を期して掲げた募集広告は「年齢制限あり。60歳以上」の文言が光り、応募者が殺到しました。
効率アップと同時に、シニア世代の人材活用モデルとして社会的にも評価を得、2002年には厚生労働省による「高年齢者雇用開発コンテスト」で最優秀賞を受賞しました。経験ゼロの高齢者を育成するシステムはしっかりと定着し、現在も60代70代のパート従業員が活躍中です。
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これからの高齢化社会を支えるのは?
最後に紹介したいのは、2012年に映画の題材にもなった、徳島県の「株式会社 いろどり」。高齢化・過疎化が進む町が1986年から地域ぐるみで取り組んできた「葉っぱ(つまもの)ビジネス」が、シニアの力によって年商2億円を優に超える一大事業へと発展を遂げました。
山間の町でおばあちゃんたちが手摘みした色鮮やかな季節の葉はネット注文を経て全国へと出荷され、暮らしに安定をもたらし、住民に活力を与えたのです。女性やシニアにも役割が生まれ、町は明るくなり、利用者数の減少にともない町営の老人ホームがなくなったという顛末は、あたかも現代のメルヘンのようです。
近年、高齢者の就労意欲が高まっていることは先に述べた通りですが、文部科学省の調査により明らかにされた身体機能の向上を示すデータも注目すべき情報です。過去に例をみない高齢化社会を支えるのは、実は高齢者自身なのかもしれません。
アイディア次第で働く意欲と体力を兼ね備えたシニアの活躍できる仕事は、今後も増えてゆくことでしょう。
最新更新日 2018.04.27