再就職におすすめ!公的資格「販売士資格」
販売・接客業はシニアだからこそ活躍できる!
シニアの再就職と聞くと、清掃関係や工場勤務、警備員など、裏方仕事ばかりのイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。今日では、コンビニエンスストアを始めとする小売店やファーストフードチェーンなどの飲食店で、シニアスタッフが積極的に登用されています。
販売・接客業での再就職を目指す際、年齢はネックになると思われがち。しかし、実際には、高齢者ならではの温かみある雰囲気は武器となり得るのです。そしてもう一つ、年齢・性別・実務経験を問わず獲得できる武器があります。それは、流通業界唯一の公的資格である販売士(リテールマーケティング)資格です。
2級、1級では人材育成ノウハウやマーケティングも
そもそも公的資格とは、国家資格に準ずる社会的信頼を持つ資格を言います。有名なところでは日商簿記検定や秘書検定、准看護師資格などが挙げられます。どれも関係業種を目指すなら履歴書欄に記載する価値が十二分にある資格ばかりです。
販売士の職能は、その名の通り販売技術や接客技術に始まり、小売業の専門知識や人材育成のノウハウを修得し、極めれば実践的なマーケティングに基づく経営計画の立案など高度な管理業務をもカバーできます。
1973年の統一試験開始以来、時代に即して変化を続けながら、多数の販売のプロフェッショナルを世に送り出してきました。3級から1級までのレベルに分かれ、受験に年齢制限はありません。
3級では小売店の販売員に求められる販売技術や接客マナーが問われます。接客態度や販売姿勢がプロの水準であること、また店舗運営に関する基本的なシステムを理解していることをも証明されますから、接客業経験のある方も復習がてら取得すれば、経歴に説得力が加わるでしょう。
2級においては従業員の指導ノウハウを身につけ、在庫管理や仕入れの段取りといった、売り場の管理責任者レベルの知識を有していることが保証されます。1級ともなると、マーケティングに沿った販売戦略の立案や人事・財務管理・労務にまで及ぶ、店長・経営者クラスの実力が試されます。
販売士試験、気になる難易度は?
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3級
日本商工会議所の公表するデータによれば、合格率は年によって若干のばらつきはあるものの、おおよそ50%強。初学者が独学で取り組んでも、約1カ月の準備期間をとれば合格の芽はあります。出題される5分野すべてをわかりやすく網羅した参考書があれば、効率よく理解が進むでしょう。過去問を繰り返し解くことも効果的です。
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2級
興味深いことに、2級の合格率も50%を若干超える水準で推移しています。準備期間は3級の倍ほどかかるものの、いきなり2級の取得を目指して勉強するのもさして無謀ではありません。現場の責任者レベルの知識は証明されるわけですから、求職活動においても2級取得者ともなると更に有利になります。
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1級
一方、1級合格率は例年20%前後にとどまります。記述式試験と面接口述試験の両方をこなさねばならず、どちらも内容は非常に高度です。第一の目標に据えるならば2級までが現実的なラインですね。
すべての級を合わせた資格取得者数はおよそ90万人にものぼり、日夜あらゆる業種で販売のプロフェッショナルとして活躍しています。ジャンルを問わず、販売に携わる方にはキャリアアップのキーともなる資格と言えるでしょう。
最新更新日 2018.05.17