定年後に備えるシニアの再就職におすすめな資格「危険物取扱者」
定年後の再就職に有利
定年を迎えたとはいえ、まだまだ元気だから働きたい、老後の資金を作りたい、などの理由で再就職を希望する中高年の方も少なくありません。
資格を持っていることによって再就職が有利になる場合があります。定年後の仕事探しに困らないためにも、資格取得を考えてみてはいかがでしょうか。今回は、再就職を目的とした中でおすすめの資格「危険物取扱者」についてご紹介します。
「危険物」とは
危険物とは、消防法で指定された「火災につながる危険性の高いもの」と定義されており、全ての危険物を取り扱うことができる「甲種」、全6類のうち合格した類の危険物のみ取り扱うことができる「乙種」、特定の危険物のみを取り扱うことができる「丙種」の三つに分類されています。
これら三つの分類の中で人気があるのは乙種で、さらにその中の「乙4(おつよん)」と略される乙種第四類が最も人気があります。乙種は第一類から第六類まで分類されており、取り扱いのできる危険物がそれぞれで異なります。「乙4」は、生活に身近なガソリンや灯油などの引火性液体を取り扱うことができる資格で、働き口が多く再就職しやすいことが人気の理由です。
持っているだけで給与UP?
資格取得において敷居が低く、活躍の場が多くあることが危険物取扱者の魅力です。
個人差はありますが、独学での資格取得も可能な範囲でありながら1ヶ月〜数ヶ月の勉強期間で合格できるといわれています。また、試験費用も2,700円からと比較的安価です。
乙種と丙種においては、受験資格に制限がないことも大きな魅力の一つです。つまり、誰でも受験することが可能です。合格率は約40%と比較的高いです。
就職先には、ガソリンスタンドを始め石油メーカーや科学研究所、食品工場と多岐にわたります。加えて、資格手当を支給する企業(優遇制度を実施)もあります。ガソリンスタンドであれば、アルバイトでも資格を持っているだけで時給が上がる可能性があります。
定年後のシニア世代以外にも、転職を希望している方にもおすすめできる資格ともいえます。
危険物取扱者の試験概要をおさえよう
甲種、乙種、丙種ともに次の1~3の3科目全てにおいて60%以上取ると合格です。甲種、乙種、丙種それぞれで問題数が異なりますので注意してください。
- 危険物に関する法令
- 燃焼及び消化に関する基礎知識
- 危険物の性質ならびにその火災予防と消化の方法
乙種と丙種は受験資格に制限がなく、誰でも受験することが可能です。しかし、甲種は「大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者」「大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者」などの受験資格が必要ですので、予めご確認ください。
試験手数料は、甲種5,000円、乙種3,400円、丙種2,700円となっており、郵便局の窓口にて払い込みをします。
試験の日程や会場は、都道府県や受験科目によっても異なります。試験勉強を始める前に必ず確認をしておきましょう。下記ホームページにて試験詳細を確認することができます。また、乙種と丙種には試験科目の一部免除制度がありますので、合わせて確認をしておきましょう。
新しいキャリアの始まり
資格取得はゴールではありません。あくまで新しいキャリアの始まりであることをお忘れなく。資格を取得した後、ハローワークなどで求人を探すステップになっていくでしょう。
再就職に有利とはいえ、中には当然危険を伴う作業やガスや灯油など重いものを持つ作業があります。自分の体力と作業内容を良く確認した上で決断するようにしましょう。
最新更新日 2017.12.21