老後は持ち家派? 賃貸派? 毎度論争があるけどどちらがお得なの?
便利な都心での生活も可能な賃貸物件
老後に住む家を賃貸にしようか持ち家にしようか、悩んでいる人は結構多いと思います。「どちらを選んでも生涯コストは同じ」などと耳にすることがありますが、賃貸と持ち家はそれぞれにメリットとデメリットがあります。
まず、賃貸物件に住むメリットは、交通の便が良く周囲にスーパー、病院、金融機関などがある都心に住むことができるという点です。
特に有職の場合はこれまで通りの生活スタイルを維持することもできますし、通勤のことを考えると都心で生活したほうが便利という人は多いと思います。
老後は仕事以外にも習い事など様々な活動をしていきたいと思っている人にとっても、都心にいたほうが活動の選択肢が多い分、何かと便利であることが多いようです。
間取りや築年数などの条件にこだわらなければ、家賃が安い物件を探すこともできますし、別の場所に移りたければ引っ越すことが可能です。
もちろん敷金・礼金をはじめ引っ越しにはそれなりの費用がかかることは事実ですが、一度家を購入してしまうと、例えば周囲の住環境が悪化した場合などでも別の場所に移動することは困難となります。このフットワークの軽さも賃貸物件に住むメリットの一つといえるでしょう。
一方のデメリットとして挙げられるのは一生家賃を払い続けなければならないことです。特に年金の受給があてにできない今日では、ケガや病気などで医療費がかさみ家賃の支払いが負担になってくる可能性も考えられます。
また、70歳以上になると保証人や入居条件などが厳しくなるケースもあります。ただし、URや公営の賃貸住宅であればそのようなことはないようです。
一生住む場所が確保されているという安心感も魅力の持ち家
持ち家に住むメリットは賃貸とは逆にローンを払い終われば身軽になれるという点です。また、一生住む場所が確保されているという安心感が得られることも大きいようです。
アパートなどを所有していれば、自分が住む部屋以外の空部屋を他人に貸すことで不労所得を得ることもでき、いざという時には売却することも可能です。また、住みやすいように自分でリフォームすることもできます。
デメリットは維持費や固定資産税がかかるということが挙げられると思います。また、住宅は年数が経過すると修繕やメンテナンスが必要になってきますが、賃貸物件とは違い持ち家の場合はこれを自分で行わなければならないので、特に高齢者にとっては負担となる場合が多いようです。
さらに、購入時に住宅ローンを組む場合は、将来的な給料の減少や、健康を害して働けなくなるなどのリスクを考慮しなければならないし、逆に退職金などのまとまったお金を使って一括で持ち家を購入したとしても、一気に資産が減少した結果、老後の蓄えに不安が残る場合があります。
都心のマンションや人気沿線のターミナル駅周辺の物件などでは例外もあるかもしれませんが、通常は住宅は購入した瞬間に値下がりし、そのまま資産価値が下がっていく場合が多いのが実態です。
このように賃貸と持ち家、どちらを選択したとしても、それぞれにメリット・デメリットがあります。もちろん家族と同居しているか否かや仕事をしているかどうかなどに左右される問題でもあるので、自分が置かれた状況やこれからのライフプランなども考慮しつつ、最終的に納得できる選択をすることが大切といえそうです。
最新更新日 2018.01.05