認知症患者が交通事故を起こしてしまったら、どうすればよい?? 本人は?家族は?
高齢運転者が増加
高齢化社会にともない、高齢のドライバーが年々増えてきています。いなかに住んでいてスーパーや病院が遠かったり、運転が趣味でドライブすることに楽しみや生きがいを感じたりする人も多くなっているからです。
年齢とともに、集中力や注意力が低下してくるため、事故も増加してきています。特に高齢の認知症の運転手は重大な事故を起こすこともあり、事故をしてはじめて運転手が認知症だと気づくことも多いのです。
年をとって危ないからと自分で運転をやめられればいいのですが、生活の便利さを求めてしまったり、自分は大丈夫と思いこんでしまったりすることもあるので難しいものです。
損害賠償を請求されたら
高齢者の中には認知症だと診断されていても家族の反対を押し切って車の運転をしてしまう人もいます。もし、交通事故を起こして加害者になってしまったら被害者への責任はどうなるのでしょうか?
認知症患者が交通事故の加害者になってしまった場合でも、そうでない人と同じように損害賠償を請求される可能性があります。裁判で、加害者本人に責任能力がないと判断された時は、その家族に責任が問われることもあります。
もし、重大な事故を起こしてしまって、巨額の賠償責任を請求されたら本当に困ってしましますよね。そんな時は、車の自賠責保険に加入していれば、加害者が認知症であっても保険金が支払われることがほとんどです。
対人、対物への賠償や、けがの治療費など保険で支払われることが多いので、加入している自動車保険を確認しておくことをおすすめします。また、運転者が家族、夫婦といった保険の条件ももあるので合わせて確認しておくといいですね。
加害者にならないために
75歳以上の人が免許の更新をする時、高齢運転者の事故防止のために、認知機能検査が行われます。この結果によって、高齢者講習会が実施されるなどの対策が実施されています。
また、認知機能検査で認知症の疑いがある場合は、医師の診断書を提出し認知症と判断されれば、免許の取り消し又は停止になります。免許の更新を待たなくても、高齢になったら免許を返納できる制度もあります。
運転免許を返納すれば、公共の交通機関や加盟店での割引が受けられるようになっています。高齢になると、判断力が低下するだけでなく、知らないうちに認知症になっている場合もあるので、取り返しのつかない事故を起こす前に、車の運転について家族と相談しておくといいですね。
最新更新日 2018.02.06