40代以上にも人気!独学で「DIYアドバイザー」の資格を取得する
家具や住まいを自分で作る、補修する
「DIY」とは「Do it youreself」の略で、「自分でやる」という意味です。英国発祥のカルチャーで、第2次世界大戦によって荒廃したロンドンの街を復興させる際に元軍人たちが提唱したスローガンといわれています。
日本では1970年代の初頭以降、徐々に広がりを見せ始め、現在は快適な生活空間を自ら創造することを目指した活動として広く普及しています。
具体的にいうと既存の商品やサービスに頼るのではなく、日々の暮らしに必要な家具や小物を自分で制作したり、住まいの修繕や改良を自らの手で行ったりする活動です。
40代以上にも人気!「DIYアドバイザー」とは
そんなDIYですが、実は「DIYアドバイザー」という資格が存在します。日本におけるDIYの普及と産業の発展を目的として設立された日本DIY協会が認定する資格で、1983年に制定されました。
DIYをする人に対し、適切な用品の選択や材料・道具の使い方についてのアドバイスを行ったり、安全な作業方法について相談に乗ったりするのがこの資格の役割です。カルチャースクールなどで開かれる講習会やサークルの講師を務めることもあるようです。
現在DIYアドバイザーの資格保持者は約2万人いますが、2015年の取得者の約40%が40代以上であり、シニア層にもお勧めできる資格です。
試験の難易度、合格率は?
試験は学科試験である1次試験と実技・面接を行う2次試験があります。年1回実施され、1次試験は東京・大阪・名古屋等6都市、2次試験は東京と大阪で実施されます。
合格率はどの程度かというと、1次試験が45%、2次試験が60%程度となっており、最終合格率は約33%です。それほど難易度が高い資格というわけではありません。学科試験である1次試験の試験範囲は下記の5分野です。
- 住宅および住宅設備機器に関する基礎知識
- DIY用品に関する知識
- DIYの方法に関する知識
- DIYの関連法規に関する知識
- その他DIYに関する基礎知識
効率良く勉強したければ通信教育を利用する方法もありますが、日本DIY協会が発行しているDIYアドバイザーハンドブックなどの参考書や過去問題集を使用して独学しても十分合格が狙えるレベルです。
2次試験の内容と対策
2次試験では下記の2分野が試されます。
- DIYに関する実技の能力
- DIYerの相談内容を正確に理解し的確な指導助言を行う能力
店舗の販売員やアドバイザーといったお客さんと直接接することを想定した資格なので、コミュニケーション能力や接客態度も試されるというわけです。こちらは独学では少々対策が立てづらく、協会が開催している研修会に参加するのが一番の勉強法のようです。
なお、1次試験の合格は2年間有効なので、1次試験に合格した場合、2次試験が不合格であっても、翌年度および翌々年度の2回であれば1次試験が免除になります。
小売、メーカーの再就職に強い
では、この資格が生かせる仕事はどのようなものかというと、ホームセンター、DIYの関連用品を扱うメーカー、工具専門店などが挙げられます。この資格の取得が昇進の条件となっている小売業者もあるほどです。
特に全国で4,700店舗以上あるといわれているホームセンターの求人が一番多く、就職率も非常に高いようです。仕事にも実生活にも役立つこの資格、興味がある方はぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
最新更新日 2018.05.24